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緒言(2ページ) 分子研リポート2011 | 分子科学研究所

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Academic year: 2018

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各種事業 93 大学共同利用機関である分子科学研究所は,国際的な分子科学研究の中核拠点として所内外の研究者を中心とした 共同研究と設備を中心とした共同利用を積極的に推進し,大学等との人事流動や国際交流を活性化しながら,周辺分 野を含めた広い意味の分子科学の発展に貢献する使命を持っている。

分子科学研究所が行う事業には,『先端的な研究を推進する拠点事業』,『国内の研究者への共同研究・共同利用支 援に関する事業』,『研究者の国際ネットワーク構築に関する事業』がある。予算的には運営費交付金の一般経費・特 別経費,文部科学省の委託事業,日本学術振興会等の競争的資金で実施している。運営費交付金の一般経費以外はい ずれも期間が定められており,運営費交付金一般経費も毎年削減を受けている。第1期中期計画期間に特別経費であっ た3事業(U V S OR 共同利用事業,エクストリームフォトニクス連携事業,研究設備ネットワーク事業)は平成22年 度からの第2期中期計画の開始において相当予算削減された上で一般経費化された。なお,スーパーコンピュータ共 同利用事業の特別経費については第1期中期計画期間の段階からすでに一般経費化されている。これら事業の継続は 認められているが,今後も運営費交付金一般経費の予算削減は続くと予想され,第1期中期計画期間と同じ水準での 事業実施は困難である。すべての事業の精査を行い,重点化するなど事業を絞り込むこと,また,新たな事業に機動 的に取り組むことが必要である。

(1)『先端的な研究を推進する拠点事業』としては,U V S OR 共同利用事業(放射光分子科学),エクストリームフォ トニクス連携事業(レーザー分子科学)に関連するものとして,文科省で「光・量子科学研究拠点形成」プロジェ クトが走っている。研究所としては,量子ビーム基盤技術開発プログラム(U V S OR が代表),光創成ネットワーク 研究拠点プログラム(分子科学研究所は分担)を受託,実施している。前者は平成24年度まで,後者は平成29年 度までの事業である。また,スーパーコンピュータ共同利用事業(理論計算分子科学)に関連するものとして,文 科省で「最先端・高性能スーパーコンピュータの開発利用」プロジェクトが走っている。研究所としては平成18 年度より「次世代ナノ統合シミュレーションソフトウエアの研究開発」拠点のナノ分野の「グランドチャレンジア プリケーション研究」を推進している。この事業は平成23年度で終了した。

(2)『国内の研究者への共同研究・共同利用支援に関する事業』のうち,実験研究のための共同利用は機器センター 及び分子スケールナノサイエンスセンターが担当している。機器センターでは,研究設備ネットワーク事業(平成 19年度から「化学系研究設備有効活用ネットワークの構築」,平成22年度より「大学連携研究設備ネットワーク による設備相互利用と共同研究の推進」)を進めており,分子スケールナノサイエンスセンターは,文科省の研究 施設共用イノベーション創出事業「ナノテクノロジーネットワーク」の「中部地区ナノテク総合支援」プロジェク トの幹事機関として,共同利用設備の共用を推進している。前者の大学連携研究設備ネットワーク事業については, 当初の3つの目的,全国的設備相互利用,設備復活再生,最先端設備重点配置のうち,第2期中期計画期間では, 最初のものだけが生き残り実施されることになったが,今後も運営費交付金の削減が予定されており,第2期中期 計画期間中に事業の方向性を見直す必要がある。一方,後者のナノテクノロジーネットワーク事業は運営費交付金 の事業ではなく,平成23年度で終了した。このような背景で,平成24年度以降の共同利用設備の安定的な運営を 勘案し,現在,分子スケールナノサイエンスセンターの共同利用設備も機器センターに集約し,予算面では運営費 交付金一般経費に頼るばかりでなく,組織的に適切な外部資金等を新たに獲得して,予算減を補うようにする方向 で検討が進んでいる。

5.各種事業

(2)

94 各種事業

(3)『研究者の国際ネットワーク構築に関する事業』としては,個人ベースの萌芽的な取り組みと組織ベースの国際 共同研究拠点の形成がある。従来からの外国人顧問制度,客員外国人制度,招へい外国人制度,国際研究集会(岡 崎コンファレンスなど)を実施すると同時に,第1期中期計画期間から独自の分子研国際共同プログラムを進めて きた。このプログラムは個人ベースの国際共同研究のきっかけ(萌芽的国際共同)を作るものである。さらに国際 共同研究拠点として組織ベースで取り組むために,第2期中期計画期間においては,自然科学研究機構としての運 営費交付金特別経費で「自然科学研究における国際的学術拠点の形成事業」がスタートした。分子科学研究所では,

「分子科学国際共同研究拠点の形成」による新たな取り組みの検討とその準備(協定締結等)が始まっている。また, 日本学術振興会の多国間交流事業「アジア研究教育拠点事業」の一環として,「物質・光・理論分子科学のフロンティ ア」(平成18年度〜平成22年度)の事業を行ってきた。これまで5年間,日中韓台の4拠点(協定をそれぞれ締結) を中心にしてマッチングファンド方式での様々な試みを行った。平成23年度以降は,これまでの経験を踏まえて 精査を行った上で集中・重点化し,上記「分子科学国際共同研究拠点の形成」の予算枠で実施している。また,分 子科学研究所は,政府による21世紀東アジア青少年大交流計画(J E N E S Y S プログラム)の枠で設定された日本学 術振興会の「若手研究者交流支援事業」に平成20年度より毎年,応募・採択され,対象国の若手研究者(院生を 含む)の人材育成に貢献しているところである。このようにアジア地区の国際ネットワークを構築すると同時に, さらに米国,欧州,インド,イスラエルとの国際共同研究を強化していく予定である。

参照

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